皆さんこんにちは!!
最近「腸活」とか「腸内環境」とか腸の健康に関するキーワードを見聞きしたことがありませんか?
健康のバロメーターとして腸の健康状態を観察することは長年健康管理の基本ともされてきました。
しかし、近年では研究技術やゲノム解析などが進歩し、単純な健康の指標としてでなく免疫機能やダイエット、さらには腸内環境によって性格や将来かかりやすい病気などが識別できるようになったり腸に関する関心がさらに高まってきています。
我々の健康状態だけではなく、体質や性格ににまで影響を及ぼす「腸内環境」
そんな腸にまつわる秘密を今回は考察していきたいと思います!!
①腸内細菌が我々の健康を左右する!?
「腸内フローラ」「マイクロバイオーム」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは我々の体の中に生息する微生物や細菌の総称で、人間の細胞の倍以上の数が腸内に生息しているとも言われその数は「100兆」にもなります。
人の腸内には数百から数千種類の細菌が生息しており、その構成比率はその人の体質や食生活、遺伝によって違いがあることがわかっています。
近年のゲノム解析の進展によって腸内細菌のバランスが人の健康に大きく作用することがわかってきており、巷では腸内環境を整えることが健康への第一歩としてブームに拍車がかかってきています。
腸内細菌は人のライフサイクルによって様々に変化しており、肉を多く食べる人にはタンパク質を分解する細菌が多く存在したり、風邪を引きやすい人は「悪玉菌」が多く存在したりと、人間の生活環境によって多様なバランスが存在します。
我々が食事から栄養を摂取できるのは、食物を分解してくれる細菌や微生物のおかげであり、微生物や細菌が存在しない無菌室で育ったマウスは栄養をうまく取り入れることが出来ず直ぐに死んでしまいます。
一般的に「悪者」と思われがちな細菌ですが、ほとんどの生物は身体に細菌を生息させてその恩恵を受けながら共存生活をしており、人間も例外ではないのです。
②免疫の機能は「菌」が決める!?
皆さんは免疫と聞くと何を思い浮かべるでしょうか??
おそらくは白血球やキラーT細胞など、ウイルスや細菌をやっつけてくれる細胞の事を思い浮かべる方が多いと思います。
ではそういった細胞はどこにいると思いますか?
実は人体のおよそ「70%」が腸内に存在しているとも言われ、「腸管免疫」と呼ばれます。
なぜ腸内に体中の免疫の大半が存在しているのでしょうか?
それは腸内に生息している100兆とも言われる細菌や微生物が関係しています。
腸内には様々な細菌が存在しており、すべてが良い働きをするわけではありません。
いわゆる「悪玉菌」と呼ばれる細菌は様々な疾患や人体に悪影響をおよぼす悪者とされています。
免疫細胞たちはこの悪玉菌と常に戦うことによって外部から侵入する細菌やウイルスとの戦闘にそなえているのです。
体内に悪玉菌が存在しなければ免疫細胞たちは戦い方を忘れ、いざ外部から厄介な細菌やウイルスが侵入してきたときに使い物にならなくなってしまいます。
悪者とされる悪玉菌も免疫機能の活性化に一役かっているのです。
とはいえ、増えすぎた悪玉菌は人体にとって有害ですので、食生活や生活習慣を見直して腸内細菌のバランスを適切に保つことが大切です。
③なぜダイエットに「菌」が必要なのか?
最近のダイエットのテーマに「瘦せ菌」「腸活」など腸に関連したワードが多いのを感じている人も多いでしょう。
以前のダイエットといえば消費カロリーを減らすこと!が大前提でした。
しかし、我々の体は余分に摂取したカロリーをそのまま脂肪として蓄えるわけではなく様々な形で代謝しており、その代謝のメカニズムに腸内細菌が深くかかわっているのです。
例えば、脂肪は1㎏あたり約7000㎉なので一週間にこれだけ余分に食べ物を食べれば体重が1キロ増えることになりますが、多くの人がそうならないことは理解できるでしょう。
食べ物から摂取したエネルギーや栄養は、腸内細菌の比率によって吸収率が全然変わってくるのです。
たとえば普段から野菜や果物を多く食べる人は、糖質を分解する細菌の比率が多いことがわかっており、糖質を多く食べても太りにくいことが知られています。
腸内細菌を適度なバランスに保っていくことが健やかな身体を維持していくためには必要不可欠なのです。
④腸内細菌のバランスを保つには?
腸内環境を整えていくためにはどうすればよいのでしょうか?
一般的にはヨーグルトや納豆などの発酵食品を食べたり、野菜や果物などの食物繊維をたべる、ヨガやストレッチで身体をほぐす、睡眠の質を高める、といったことがあげられています。
じつはこれらの方法はすべて複合的に行うことで初めて腸内細菌のバランスが整ってくるのです。
例えばヨーグルトなどには「乳酸菌何億個!!」などと表示されていますが、胃酸によって分解されてしまうため腸内にたどりつくものはごくわずか、しかも100兆といわれる腸内細菌にわずかばかりの善玉菌をいれたところで効果は限定的です。
野菜や果物にしても食物繊維は消化力に依存する部分がおおきいので、体調が優れなかったり、ストレスがたまっているとかえって下痢や消化不良を引き起こす原因になってしまいます。
腸内環境は一時的に身体を動かしたり、健康的な食べ物を食べるだけでは完全されず「腸に良い習慣」を継続することで初めて効果が表れてくるのです。
適度な運動と野菜を中心とした食生活、仕事と休息のバランスがとれていれば自然と腸内環境も良くなってくるはずです。
腸内環境の大切さを改めて実感することで、毎日健やかな生活をおくれるようになりますよ!!
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